外貨預金ですが、最近聞かなくなってきましたよね。どのくらいの金利が得られるのか確認してみました。また外貨預金に代わる商品って何があるのか検討しました。
目次
三菱東京UFJダイレクトの場合
3大メガバンクの三菱東京UFJのインターネットバンキングの場合ですが、3万アメリカドル未満の場合、普通預金0.2%、1年の定期預金で0.5%でした。取り扱っている通貨は、米ドル・ユーロ・豪ドル・NZドル・英ポンド・スイスフランです。
ちなみに金利(利息)に対して、所得税がかかるので、分離課税の場合、実際はおおよそ下記にような計算となります。
1年定期預金 0.5%
20%税金かかるから0.5%×0.8(1-20%)=0.4%となります。
100万円の元手でドルを買って1年後にいくらになるか計算
1.ドルを買う
まずドルを買う際に手数料が1ドルあたり25銭かかります。
仮に1ドル100円だとして(1/25現在約113円ですが一旦無視します)、
100万で1万ドル買えるとし、買うときに1ドルあたり25銭かかるので
手数料1万×25銭/ドル=2,500円となります。
100万円-2,500円=997,500円
※本当は手数料引いた金額でドルを購入しますが、計算上はあとから手数料を引くことにします
2.1年預けて円に戻す
1年の定期預金として預けてから円に戻します。
997,500×0.4%=3,990円
997,500+3,990=1,001,490円
円に戻すと手数料が1ドルあたり25銭かかります。
1ドル100円だとして、1万ドル買ってあるので
手数料1万×25銭/ドル=2,500円
1,001,490-2,500=998,990円
3.2年預けてから円に戻す
利息がつきます。
1,001,490×0.4%≒4,006円
1,001,490+4,006=1,005,496円
円に戻すと手数料が1ドルあたり25銭かかります。
1ドル100円だとして、1万ドル買ってあるので
手数料1万×25銭/ドル=2,500円
1,005,496-2,500=1,002,996円
結果、1年間の運用だと赤字です。2年間運用してようやく3000円程度増えました。2年運用しても100万円に対して0.3%しか増えてません。利息がもらえても、円からドル、ドルから円に換えるときの往復の手数料分に持っていかれてしまうからです。
外貨を保有する目的はそもそも何か
そもそも、円だけでなく、外貨をもつことで円の価値が下がっても外貨の価値が上がること見越して資産下落のリスクを少なくすることが目的だと思います。
では外貨預金したいなら他に商品あるか
外貨を買いたいのであれば、外貨預金よりFXがよいです。なぜかと言うと、銀行の外貨預金より手数料が安いからです。たとえば、1ドル当たりの手数料を比べてみると、銀行の25銭に比べて、FXの手数料は3から5銭程度なので5分の1以下です。
FXでシミュレーションしてみると
FXで1万ドル所有していた場合をシミュレーションしてみます。
例)マネースクウェア・ジャパンの場合 データは1/25現在
取引手数料(南アランド/円を除く10通貨ペア)
1万通貨単位以上 1,000通貨単位当たり30円=1ドルあたり3銭
1万通貨単位以下 1,000通貨単位当たり50円=1ドルあたり5銭
スワップ金利 11円/日(1万通貨あたり)
↓
FXの細かい説明は除くとして、1万ドルを1年間運用するとして計算してみます。
1.ドルを買う
まずドルを買う際に手数料が1ドルあたり3銭かかります。
仮に1ドル100円だとして(1/25現在約113円ですが一旦無視します)、
100万で1万ドル買えるとし、買うときに1ドルあたり3銭かかるので
手数料1万×3銭/ドル=300円となります。
100万円-300円=999,700円
※本当は手数料引いた金額でドルを購入しますが、計算上はあとから手数料を引くことにします
2.1年預けて円に戻す
FXの場合は購入できる単位が決まっています。通常は1000通貨や10,000通貨単位で通貨を購入することができます。ドル円の場合は、マネースクウェア・ジャパンだとスワップ金利という利息が、1日あたり11円もらえます。為替の変動およびスワップ金利が1年間変更ないと仮定して計算します。
11円×365日=4,015円
4,015×0.8=3,214円(税金を引く)
999,700+3,214=1,002,914円
円に戻すと手数料が1ドルあたり3銭かかります。
1ドル100円だとして、1万ドル買ってあるので
手数料1万×3銭/ドル=300円
1,002,914-300=1,002,614円
3.2年預けてから円に戻す
2年分のスワップ金利がつきます。
11円×365日=4,015円
4,015×0.8=3,214円(税金を引く)
999,700+3,214+3,214=1,006,128円
円に戻すと手数料が1ドルあたり3銭かかります。
1ドル100円だとして、1万ドル買ってあるので
手数料1万×3銭/ドル=300円
1,006,128-300=1,005,828円
結果、1年間運用して100万円に対して約0.26%増えました。2年間運用して0.58%増えました。
投資信託という選択肢も有効
外貨ではないですが、資産を国内投資と海外投資、言いかえると円ベースの資産と円以外(例えばドル)ベースの資産に分散投資したいという考えなら、投資信託という選択肢も有効です。ドルに投資するという商品はありませんが、外国株式や外国債券に投資する商品はあります。
例えばニッセイ外国株式インデックスファンド
このファンドは「日本を除く主要先進国の株式に投資することによりMSCIコクサイインデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指します」というファンドです。海外株式に投資するインデックスファンドとして人気です。この投資信託を購入して運用した場合で運用シミュレーションしてみましょう。
ニッセイ外国株式インデックスファンド
マネックス証券で購入した場合
購入・換金手数料なし
過去1年間のトータルリターン 2.68%
過去2年間のトータルリターン 0.52%
過去3年間のトータルリターン 7.39%
運用管理費用(信託報酬) 0.216%
※マネックス証券よりデータを引用
100万円を元手に、1年、2年、3年運用した場合に、上記のトータルリターンが得られるとした場合
1年間運用
運用管理費用2.68-0.216=2.464%
2.464×0.8(税金を引く)=1.9712%
100万×1.9712%=1,019,712円
2年間運用
0.52-0.216×0.8=0.2432
100万×0.2432%=1,002,432円
3年間運用
7.39-0.216×0.8=5.7392
100万×5.7392%=1,057,392円
結果、1年運用だと1.97%、2年運用だと0.24%、3年運用だと5.73%でした。インデックスファンドは長期的に運用しないと効果が出ないので3年ぐらいだと運用期間としては短いです。またこれまでの実績が今後も続くとは限らないため、将来どうなるかはわかりません。しかし参考にはなります。わたしの場合は、有望なインデックスファンドは長期投資する前提で年率3-5%くらいのリターンがあると考えています。
まとめ
外貨預金は手数料高いのでやらないほうがいいです。かといってFXも為替リスクがありますのでオススメできません。海外に分散投資するのが目的なら投資信託に投資するのがベストだと考えます。投資信託についての解説はまた次回にしたいと思います。
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