生活にまつわるお金との上手な付き合い方

はじめまして「まつたろう」といいます。小さなお子さんを持つ、子育て世帯だと、お金に関する悩みがたくさんありますよね?子育て世帯のお金の悩みを解決すべく、自身の体験をもとに、子供向け貯蓄・保険・住宅ローンなどについて記事を書いています。一緒に悩みを解決しましょう! by ファイナンシャルプランナー まつたろう

就労不能保険とは何か?誰が入るべき?入る必要はない?

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就業不能保険って知ってますか?
就業不能保険とは、病気やケガで長期間働けなくなったときに保険金がおりて収入がわりになる保険です。最近注目されています。

本日はこの就業不能保険について紹介します。
就業不能保険は、所得補償保険と呼ぶこともありますが、今回は就業不能保険と呼びます。

就労不能保険とは

ケガや病気、またはストレス性の病気で長期間働くことができなくなったときに保険金が支給される保険です。働けなくなり収入が減ったり、収入がなくなったときにそれを保険金で補てんすることができます。
サラリーマンの場合と自営業の方で、働けなくなったときに収入が減少するタイミングが異なります。このことが就業不能保険の検討において重要な点です。

<サラリーマンの場合>
サラリーマンの場合は、働けなくなると、働けなくなったその日から給料がもらえなくなるわけではありません。

有給休暇で休んでいる間も給料は全額支払われます。有給休暇がなくなった状態で休むと、給料は支払われますが少なくなります。

詳しく見ていきましょう。

有給休暇がなくなった状態で休むと、休んだ4日目から今度は健康保険から「疾病手当金」というものが1日につき標準報酬日額の3分の2の給料が支払われます。要するに、これまでの月給の3分の2が支払われます。この疾病手当金は1年6カ月の期間支払われます。

そして1年6カ月経過後は、会社を休んでも無給ということで給料はもらえない状態となります。

<自営業の場合>
国民健康保険に入ることになりますが、国民健康保険には疾病手当金というものがありません。何らかの組織の健康保険に加入していない場合は、働けなくなった場合は収入がなくなります。働けなくなることがすぐに収入減につながります。
このように、サラリーマンと自営業で、疾病手当金の有り無しがあるため、収入がなくなるタイミングが異なります。

就業不能保険は、収入が少なくなったり、なくなったりするのに備えて入る保険です。

どんな人が入るべきか

上で説明したように、サラリーマンだったら働けなくなったら、有給休暇を使いきった段階で疾病手当金がもらえますが、給料の額としてはが3分の1減少します。さらに1年6カ月経過するとその疾病手当金も、もらえなくなります。
自営業の方は、国民健康保険の場合は、働けなくなったら疾病手当金という制度がないため収入がなくなります。

じゃあ、自営業だったらすぐにでも入ったほうがいいじゃん、と言われそうよね。また、月々の支払いが大きなかたもすぐに生活に影響が出てきます。例えば住宅ローンの支払いがあり、収入がとまると家計的にすぐに問題になる場合などは、この保険が有効だと思います。

サラリーマンで会社で健康保険に入っていれば、働けなくなっても1年6カ月は給料が出ます。なので、入らなくてもよいです。それでも入りたいなら、1年6カ月後から支給されるパターンの就業不能保険に入る、という選択肢もあります。なお、働けなくなったタイミングで支給される就業不能保険に入ってもよいです。

いったんの目安として、自営業の方や住宅ローンの負担が大きく、収入がなくなるとすぐに困る方はこの保険を検討してもよいと思います。サラリーマンの方は、給料2年分くらいの貯金がある方は入る必要はありません。

くらすプラスの紹介

いろいろと難しい話もありましたが、1つ紹介するとわかりやすいと思いますので、チューリッヒ生命の「くらすプラス」という就業不能保険を紹介します。
2018年の人気ランキングでトップ3に入っている保険です。

<特徴>
1.5疾病になった場合受け取れる
下記の5つの病気になった場合に、保険金が給付されます。
(1)悪性新生物(いわゆるガン)
(2)急性心筋梗塞
(3)脳卒中
(4)肝硬変
(5)慢性肝不全
ただし、就業不能の状態になり、就業不能状態が60日以上と診断された場合にかぎります。

2.ストレス性疾病になった場合に受け取れる
下記のストレス性疾病になった場合に、保険金が給付されます。
(1)うつ病
(2)神経症性障害、ストレス関連障害・身体表現性障害
(3)摂食障害
(4)更年期障害
(5)統合失調超、統合失調症型障害および妄想性障害
(6)非器質性睡眠障害
(7)胃潰瘍
(8)十二指腸潰瘍
(9)潰瘍性大腸炎
(10)過敏性症候群
ただし、これらのストレス性疾病により入院し、かつ60日以上の入院の場合に限ります。↑
通院ではダメのようですね。入院とはっきり書かれています。

3.選べる年金受取総額
くらすプラスでは年金と言ってますが、受け取れる保険金は下記のいずれかの金額から選べます。
(1)240万円 月額10万×24カ月(2年)
(2)360万円 月額10万×36カ月(3年)
(3)600万円 月額10万×60カ月(5年)
(4)1,200万円 月額10万×120カ月(10年)
たとえば(1)だと、毎月10万円が最大24カ月受け取ることができます。

4.年金の受け取り方が選べる
下記のいずれかの受け取り方が選べます。
(1)毎月受取る
(2)最初に一括で受取る
(3)一部を毎月受取り、残りを一括で受取る
例)復職した際に、残りをお祝い金代わりとして一括で受取るみたいな場合

5.病気やケガで入院されたら入金給付金がもらえる
1日あたり:5,000円
1回の入院限度日数:120日
※ただし、入院してから60日間は支払われない。61日目からの入院分以降が対象。

補償内容に関する注意

じつは、就業不能保険は、保険各社それぞれで特徴があって内容が結構異なります。そのため、単純に比較検討するのが難しいです。
たとえば、今回紹介したチューリッヒ生命のくらすプラスは、ストレス性疾病でも給付金がもらえます。このような保険は増えてきていますが、各社あったりなかったりの補償です。

そもそも、くらすプラスでは、所定の5大疾病と所定のストレス性疾病、またケガでの入院の場合に補償されます。このように対象となる病気が限定されています。ただし、広範囲で指定されていますから、漏れることはないと思われます。

くらすプラスと同様に人気のあるアフラックから出ている就業不能保険「給与サポート保険」では、基本的に病気の種類は指定されていません。(諸条件はあります)また在宅療養でも補償されます。ただし、ストレス性疾病は補償されません。

このように、就業不能償保険で補償される条件が保険会社でばらばらです。あれもこれも必要だ、それぞれの保険をみると、あれも良い、これも良いと目移りしてしまいますが、自分にとって必要な補償は何かをしっかりと認識をもってから選ぶ必要があります。

補償内容の検討ポイント

就業不能保険の検討ポイントをみていきましょう。

1.補償内容
どのような病気になった場合に保険金が支給されるか確認しましょう。ストレス性の病気も多くなっているので、十分に検討するとよいでしょう。

2.いつからもらえるか
病気やケガで働けなくなった場合に、いつから保険金が支給されるか確認しましょう。60日後からや、疾病手当金が出る1年6か月後のタイミングに支給される方がよければ、そのように設定できる保険を選ぶのもよいと思います。

3.金額をいくらに設定するか
働けなくなってからもらえる保険金は、毎月たとえば10万円もらえるなど決まっていますが、最長何年間もらえるか設定することができます。これについては、自分の現在の貯蓄している金額も考慮して決めるとよいと思います。

まとめ・就労不能保険は本当に必要か

保険というものは、必要と思えば、どんなものでも必要と思ってしまいます。ですが、保険が必要となるかどうかは確率の問題なので、この保険でいうと病気やケガなどで長期間働けなくなる可能性がどのくらいあるのか?
健康保険や医療保険(入っていれば)で出費をカバーできるのか?
いま貯蓄があるか?
養う家族がいるのか?

などが加入するかどうかの判断基準となります。

個人的な意見ですが、自営業の方は入ってよいと思います。
反対にサラリーマンの方は健康保険から疾病手当金が1年6カ月支給されるので、この保険は不要だと思います。
しかし、サラリーマンの方でも状況は人それぞれなので、絶対に不要とは言い切れません。貯蓄が十分でなく少しでも収入が減ると困る方は検討してよいかもしれません。

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

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